今回検証する記事はこちら。
改めて読むと凄いですね・・・(;^_^A
これ、自宅開業した人から不幸の手紙とか大量に送られるレベルであれやこれや好き勝手書いてますね。ものすごい「自宅開業否定論者」だったんですね、当時の私は…
普通に自宅開業アリだと思います…
もう最初に結論言っちゃいますけど、自宅開業はアリです、アリ。
元記事ではあれやこれや言ってますけど、アパート1室開業と自宅開業、そんなに変わらないと思います。
いや、むしろ集客の面を考えたら地上に接している自宅塾の方が、ぜんぜん有利かなって(一戸建てを想定)。アパートの2階以上って超絶に目立たないですから。消費者としたら、アパートの2階以上に行くくらいなら、一戸建てにピンポンする方が心理的ハードルはだいぶ低いと思いますから。
自宅開業否定論者からみごとなまでに自宅開業アリ論者に変わった背景は、シンプルに「自宅開業で成功している人がけっこういるから」です。
なんだかんだで固定費がかからないって言うのはメチャクチャ強いって話です。元ネタの記事に好き勝手にズラズラ書いたデメリットを一掃するくらい、固定費がかからないってメリットは大きいんだな、と。
個人塾経営において固定費はムチャクチャ重要。固定費がかからないメリットは、その他すべてのデメリットを凌駕する…かも。
精神衛生の影響を舐めたらダメ
塾の経営を進めていく中で最も精神を蝕む要因は、間違いなく売上・利益の減少だと思います。とくに生徒数が少ない時なんか、生徒が1名入った入らないで損益分岐点を行ったり来たりしたり、飲みに行ける回数が増えたり減ったり。いや、もっと切実に食費を削ったり、贅沢できたり。
そんな感じの時期もあると思うんですね。
そういう時に「うわ…今月はまた赤字だ。通帳残高がまた減る…」みたいな精神状況ってなかなかエネルギーを出すのが難しいと思うんです。オンラインサロンを運営して来て、残念ながら塾を畳んだ方にも数名お会いしました。直接お話を聞いたこともあります。切実ですよ、お金の問題は。直近、財布に金がないとか、借入金の返済に迫られてるとか、マジで精神的な余裕なくなりますから。
当時、元ネタの記事を書いた私に言ってやりたいです。「世間知らずが!」って。
自宅開業は金を投資しないから覚悟が持てない??
甘いです。そんな覚悟よりも「お金に対する健全な精神衛生」の方がぜんぜん大事だと今は思ってます。元ネタ記事を書いた当時の私はぜんぜん本とか読まなかったですし、人と話す機会も少なかったので、世間というか、人間について分かってなかったんですよね。(今でも大して分かってませんけども。)
「退路を断って覚悟を決めればエネルギーが湧いて来る!」なんて話は、あくまで一部の人間の話なんです。たしかに私はそういう面がありますけど、それはあくまで私のような性格をしている人間だから、なんですよ。
一方で安定した環境にいた方が気持ちを落ち着けてパワーを発揮できるタイプの人はたくさんいます。そういう人にとっては「覚悟を決めて勝利を目指せ!」よりも、「精神的に安定した中で日々の仕事にコツコツ励む。」方がパフォーマンスが良いってことも十分考えられるかな、と。そもそも私だって経済的に本当にギリギリの状態だったら、「背水の陣!!」とか意気揚々に言えるのか…?って話ですし。
お金に困ってまともに物事を考えられない状況の方にお会いした経験がある今では、コストを超低く抑えることができる自宅開業を否定する気にはなれません・・・
通帳残高がみるみる減ったり、返済に追われたりする金の問題はメチャクチャ精神衛生を蝕みます。「金が減りにくい」=「精神衛生の維持」は、人によっては「覚悟を決める」よりも大事な要素になります。
顔を売ることができるメリットも
元記事ではプライベートとの境がなくなる、みたいに書いてありますが…
それって見方によってはメリットですよね。消費者にとってはご近所さんなわけで。
なんだかんだで自分の子どもを知らない人に預けるって不安がある訳です。ご近所さんの顔見知りに預けるって方がやっぱり安心感はあるのかなって。(「近所で有名な不審人物」認定をもらってたら別ですけど。)
PTAで一緒だとか、子どものクラブチームの保護者同士だとか、自治会の活動で顔を合わせてるとか。全く知らない人に預けるよりも安心感はあると思うんですね。というのも、実際自分がそうですから。自分の子ども達を何かの習い事に通わせるとして、そこの講師が知り合いだったら親としては安心感はあります。
若くして開業したり独身だったりすると、「まだまだ自分のプライベートって大事に守りたい」って気持ちが大きいかもしれませんが、歳を取って子どもがいたりするとだんだんそういうのってどうでも良くなるっていうか…
私も数年前は「プライベートで生徒とか保護者に絶対に会いたくないな…」ってむちゃくちゃ思ってましたけど、今となってはむしろこっちから「あ、〇〇さんのお母様!」とか声をかけたりしちゃいますから。
最後に当時の私に言ってやりたいです。「自宅開業は片手間感から抜け出せない云々…」と叫んでいた当時の私に。
自宅開業だろうが、事業用物件開業だろうが、アパート1室開業だろうが、片手間感満載の人は片手間感満載です。それはいろんな塾のホームページを見ていけば分かります。逆にどんな物件で開業しようが、職人感バリバリの塾さんもたくさんあります。
もちろん、気にする消費者は気にするでしょう。「え~、自宅で塾ぅ~。なんか素人くさくない?」みたいに。でも、結局そういう人は駅前の立派なビルに入っている大手塾に行くでしょう。そこら辺はあんまり気にすることないと思います。
当時、だいぶボロクソ書いてしまった自宅開業。自宅開業の方々、本当に申し訳ございませんでした。「手のひら返しでこんな記事を書いてももう遅い」と言われるかもしれませんが。まあ許してほしくて書いた訳でもないので、それはそれでいいんですけど。
とりあえず、今から開業を考えている方。「今、住んでいる場所が可能ならば」の話になりますけど、自宅開業も選択肢の一つに入れてみてください。
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